SucceedN 良馬

サクシードがゴールした瞬間、身体が震えた。
この前と、同じ感覚。
駿のゴールを見るたび、言葉に出来ない感動に、どうしようもなく身体が震える。

お祖父さん、深雪さんとエレベーターに乗って、駿のもとに駆けつけると、既に、駿は大勢の人に取り囲まれていた。
賞賛の声が聴こえる。
「おめでとう」
「おめでとう、駿」
「化け物だよ、サクシード」
「おめでとう」
「よかったですねぇ、坊っちゃん」
厩務員の小川さんが、泣きながら何度も頷いている。その隣で、やはり顔を赤くして男泣きに泣いているのが調教助手の遠藤さんだ。
美浦の橘厩舎に行ったときに紹介された。
彼らがサクシードをどんなに大切に育ててきたか、美浦でよくわかった。彼らにとってサクシードの勝利は、駿と同じく、自分たちの勝利と言えるだろう。
厩舎の人たちも、生産牧場の人たちも、皆この勝利を分かち合うにふさわしい歴史をサクシードと刻んできている。
そういった人々に取り囲まれて幸せそうに微笑む駿を見て、俺は、その中に自分の居場所を見つけられなかった。
そのため、近寄るのを躊躇していると
「ちょっと、ごめん」
テレビ局の人間らしい男に突き飛ばされ、壁際に追いやられた。
駿が、遠くなる。
じっと見つめる先に、佐井の姿が見えた。
二着に破れた一番人気セントエクセルの騎手、佐井猛流は、気落ちした様子も無く堂々と晴れやかに姿を現した。その場の視線が一斉に集まる。
駿に向かって真っ直ぐに右手を差し出した。
駿は、その手をとって、見つめ返す。
その瞬間、たくさんのフラッシュが光った。
天才と呼ばれる男が、秀麗な笑みを見せて、駿に宣言した。
「今度は、俺が追いかける番だな。待ってろよ」
「佐井さん」
駿の頬が、薔薇色に染まった。
そのとき、俺の胸に激しい感情が生まれた。暗く、重苦しい、どす黒い感情。
わかっている。嫉妬だ。
ずっと、佐井に対して抱いてきた、駿と同じ世界に生きる男への嫉妬。
駿が目標として見つめる先に燦然と立つ男への、苦しいほどの嫉妬。

そんな自分を、汚いと思った。情けないと思った。
そして、俺は無意識にその場を離れた。
佐井の近くに――佐井と駿の近くに――居たくなかった。

「あれ、良馬君?」
北海道で会った、あの写真集のカメラマンが僕を呼び止めた。隣には、あの週刊勝鞍の記者も一緒だ。
「あ」
「どこ行くの?」
その柔和な瞳を、見返せなかった。
「ちょっと…用事があって帰ります」
「東京に?」
「はい」
そして、立ち去りながら、思い出して言った。
「駿に、おめでとうと伝えてください」
「えっ?」
驚いたような声が、俺を追いかける。
「ちょっと、待って、直接言ってないの?」
俺は足早に、その場から逃げた。


新幹線に乗ってから、後悔の念が押し寄せてきた。
何故、一言でも、言ってやらなかったんだろう。
『おめでとう、駿』と――――。
そういえば、セントライト記念の時も、言い損なったのだった。
自分の間の悪さが嫌になる。
しかも、今日のは最悪だ。自分からその機会を捨てて逃げ出したのだから。

駿は、どう思っただろう。
俺が黙って帰ってしまったこと。

深雪さんにも、お祖父さんにも挨拶もせずに―――−最低だ。
新幹線の窓外の景色が次第に暗くなるにつれ、自分の心も暗い闇に沈んだ。


* * *
月曜日は、朝からまた陸上部の練習に顔を出した。
当初は来ない予定だったのを突然変更して現れた俺を、柴咲はひどく喜んでくれた。
「柴咲、もっと身体を倒して、脚をひきつけろ」
「はい」
俺の、高校時代にそっくりなフォームの柴咲は、俺のアドバイスで順調にタイムを伸ばしていった。出来過ぎだと思うほどだが、十八歳、伸び盛りなのだろう。
(駿と同じ歳なんだな……)
「藤木先輩」
「なんだ?」
「なんで、また俺のこと、柴咲って呼ぶようになったんですか?」
「えっ?」
「最初の頃、シュンって呼んでくれたじゃないですか」
「……そうだったか」
「そうっスよ」
「別に、どうでもいいじゃないか」
今、駿と同じ名を呼ぶのが辛いと言ったら、女々し過ぎるか。
「最初ッから柴咲なら、別に気にしませんけどね。いったんシュンって呼んでくれたのに、急に元に戻ると、なんか冷たい感じぃ」
「何、言ってんだよ」
呆れたように言うと、柴咲は人懐っこそうな笑顔を見せた。
「ねっ、またシュンって呼んで下さいよ」
「タイムには、関係ないだろ?」
「つめたーい」
正式にいうと陸上部に所属してない俺は、先輩と言っても部外者の一人だ。それが気安くて良いのか、柴咲は初めの頃よりずい分懐いてきて、こういう軽口も言うようになった。
それでも体育会系で育って来た俺たちだから、変に馴れ合ったりはしないが。
(シュン)
口に出せば、あの少女めいた可愛らしい顔が浮かんでくる。
昨日のことを思うと、また胸がざらつく。
「藤木先輩?どうしたんですか?」
「あ、いや……悪い」
頭を軽く振ってグラウンドに視線を移すと、この時間なのにかなりの学生がいる。俺もそうだった。日に日に冷たくなる、乾いた空気の中、コンマ一秒でも早い記録を出そうと、懸命に走った。この季節が好きだった。
グラウンドにいると、ホッとする。
俺が、ずっと生きてきた場所だからだ。
また、こういう形で戻れるなんて思ってもみなかったが。

駿にとっての世界があるように、俺にとっては、ここが自分の世界なのだ。
そう思うと、自分の居場所がある嬉しさと裏腹に、ひどく苦い気持ちになった。


* * *
グラウンドから戻って、荷物を取ると携帯に着信があることに気がついた。
予感しながらも履歴をみると、果たして、駿の名前があった。
折り返しかけるかどうか躊躇している正にその時に、着信音が鳴った。
(駿)
着信音だけでわかる相手に、ドキリとしながらでると、電話の向こうから小さな声が聴こえた。
『良馬』
「駿……」
どう言っていいかわからない―――昨日のこと。
謝ろうとしたときに、
『やっと、出た』
駿が溜息をつくような声で言った。
「ごめん、携帯、違う場所に置いていたから」
謝るべきことは、こんなことじゃない。
『うん』
「あの、昨日」
『どうして、帰っちゃったの?』
駿に先を越されて、言いよどむ。
「……ごめん……その」
『用事があるって』
「ああ」
『何?』
「……陸上部の練習に」
『練習?あの、見てあげているってやつ?』
「ああ、それがあって……今も、グラウンドにいたんだよ」
駿は、黙っている。後ろめたさから言葉をつないだ。
「大会が近くて……前、話しだろう?お前と同じ名前のスプリンター、あいつ、このところ、すごく伸びていて……」
『聞きたくない』
「え?」
『聞きたくないよ、そんな話。それが、僕の菊花賞よりも大切だったの?』
普段にない、駿のきつい口調。
その言葉の中身は、俺の陸上を否定しているかのようにも聴こえた。
たかだか、そんなことで―――と。
「そりゃあ、駿のレースに比べたら、取るに足らないことかもしれないけどな」
自嘲的な思いで、思ってもいない意地の悪い言葉が口をつく。
『良馬?』
「俺なんかが出来ることはたかが知れてて、昨日駿のやった事の、ものすごさには全然かなわない」
『そんなこと、言っているんじゃないよ』
駿の声が荒くなって、俺も勢いで言葉を返す。
「悪かったよ、お前の勝利に水をさして」
違う、こんなことが言いたいんじゃない。
「でも、俺ひとりいなくても、みんなから祝福されただろう」
違う、こんなことを言いたいんじゃない。
「一緒にサクシードを育てた人たち、一緒にレースした人たち、みんな……みんな、おめでとうって言ってたじゃないか、お前は、その中で笑ってただろう」
俺は、何を言っているんだ。
『良馬』
駿が、叫んだ。
『僕は……僕は……』
駿の声音に悲痛な色が混じって、水を浴びせられたように冷静になった。
「ごめん」
『り、ょう…』
「ごめん、駿」
『もう、いいよ』
「駿?」
『も、いい……』

切れてしまった携帯を握りしめて、俺は呆然と佇んだ。
こんな、会話をしたいわけじゃなかった。












SucceedN 駿

「帰った?」
レースの後、興奮した気持ちのまま良馬を探した。なのに、姿が見えなくて、天城さんから帰ったと聞かされたとき、頭の中が真っ白になった。
その後の、勝利インタビューも、表彰式も、何を言ったかすら覚えていない。
ただ、押し寄せる人に、口々に祝福されて、その人たちにたぶん笑って挨拶しながら……僕の頭の半分くらい死んでいたような気がする。
祝賀会でも、僕は半分だけで、喜んで、笑って―――そして、ようやく解放された夜中、初めてその事実に愕然とした。
(良馬が、僕に、何も言わず――僕に、何も言わせず――東京に帰った)
僕は、菊花賞に勝ったら、良馬に告白するはずだった。
好きだって、ずっと好きだったって、言うつもりだった。
それは、僕の、ずっと暖めていた想いで……なのに……

ベッドに入っても、眠れなかった。
身体は、くたくたに疲れているのに、目は冴えて、天井に良馬の顔が浮かぶ。
何で?
何で、何で―――
(良馬っ……)
両腕で目を覆っても、浮かんだ良馬の顔は消えない。
目の裏に、その優しい微笑を映して、僕はまんじりともせずに夜を明かした。

(まだ、早いかな)
朝、良馬に電話しようと携帯を開いて、そこに表示された時間に躊躇した。
(もう少し、後にしよう)
起きたら起きたで落ちつかず、僕は、時間の進む遅さにイライラしながら、八時を過ぎるのを待った。
(寝てたらたたき起こして、昨日のこと怒ってやる)
心にそう呟いて、でも、実際良馬が出たら何て言おうと、心臓をドキドキさせて着信音を鳴らし続けたけれど、良馬は出なかった。
留守電に切り替わった瞬間に、切った。
(まだ、寝ているのかな……)
その後、十五分おきに三回かけた。
(出ない……)
だんだん、不安になって来た。
まさか、僕からだって知ってて出ないのかな。
そんなはずない。
そんな理由ない。
でも、理由が無いというなら、昨日帰ったことだってそうだ。

自分の心臓が激しく鳴るのが聴こえる。苦しくなって、携帯を握りしめたまま、その場にしゃがみこんだ。

(あんまり着信履歴が残ると、しつこいって思われる)
ぼんやりした頭に、唐突に、変なことが浮かんで、僕は携帯をベッドサイドに置いた。
ベッドに倒れるように横になって、額に手をやって呟いた。
「あと、一時間したら……もう一回だけ電話しよう」


その『もう一回だけ』を、二回繰り返した時、ようやく良馬が出た。

「良馬」
『駿……』
受話器の向こうに良馬がいる。それだけなのに、ホッとした。
「やっと、出た」
『ごめん、携帯、違う場所に置いていたから』
「うん」
『あの、昨日』
「どうして、帰っちゃったの?」
良馬に言いたいことがあったのに。
『……ごめん……その』
「用事があるって」
天城さんに聞いたとき、僕がどんなにショックだったか、わかる?
問い詰めたい気持ちで、いっぱいになった。
『ああ』
「何?」
『……陸上部の練習に』
え?
そんなこと?
「練習?あの、見てあげているってやつ?」
良馬が陸上部の一年生の練習に付き合っているのは、この前の電話で聞いていた。
良馬とよく似た走り方をする、僕と同じ名前の子。
その子の練習に、付き合うために帰ったの?
『ああ、それがあって……今も、グラウンドにいたんだよ』
それが、僕を一人残して帰ってしまうほど重要だった?
『大会が近くて……前、話しだろう?お前と同じ名前のスプリンター、あいつ、このところ、すごく伸びていて……』
「聞きたくない」
『え?』
「聞きたくないよ、そんな話。それが、僕の菊花賞よりも大切だったの?」
見たこともないそのシュンという陸上選手のことで、僕は、胸の中がドロドロするのを感じた。
『そりゃあ、駿のレースに比べたら、取るに足らないことかもしれないけどな』
「良馬?」
良馬の口調に刺を感じて、はっとした。
『俺なんかが出来ることはたかが知れてて、昨日駿のやった事の、ものすごさには全然かなわない』
「そんなこと、言っているんじゃないよ」
僕は、そんなつもりで言ったんじゃない。
なのに―――
『悪かったよ、お前の勝利に水をさして』
違う。そんなこと、言ってない。
『でも、俺ひとりいなくても、みんなから祝福されただろう』
違うよ。
僕は、僕は、誰よりも――良馬にそばにいて欲しかった。
『一緒にサクシードを育てた人たち、一緒にレースした人たち、みんな……みんな、おめでとうって言ってたじゃないか、お前は、その中で笑ってただろう』
誰でもない、良馬に、おめでとうって微笑んでもらいたかった。あの優しい瞳で。
その温かい腕にすがって、一緒に喜びたかったんだ。良馬と。
そして、言いたかった。
良馬が、ずっと好きだった――――と。

なのに―――なのに、何を言ってるの? 
「良馬っ」
訳のわからない感情が僕を支配する。
「僕は……僕は……」
ただ、良馬と一緒に喜びたかっただけなのに。
そして、大切な言葉を、言いたかっただけなのに。
『ごめん』
「り、ょう…」
頭の中が、ぐちゃぐちゃになる。
何も、考えられなくなる。

菊花賞に勝てたら、何もかも上手くいくと思っていたのに。
勝手に……そう思って……

「もう、いいよ……も、いい……」
僕が、馬鹿だった。


菊花賞に勝てたら、何もかも上手くいくと思っていた―――


* * *
あれから、三日。
良馬からは、電話も無い。
僕からも、していない。
今までだって何週間も連絡が無いこともあったんだし、たった三日、気にするほどのことじゃない。
そう思ってみても、心のどこかで、感じていた。
(もう、駄目なのかも)
僕よりも、陸上部の後輩を選んだ良馬。
そして、それをなじってしまった僕。
良馬にとっては、やっと戻ることの出来た大切な場所を、僕は、自分勝手な思いで踏みにじってしまった。

『それが、僕の菊花賞よりも大切だったの?』

なんで、あんなこと言っちゃったんだろう。
僕なんてただの友達で、同じ大学の、同じ部活の後輩のほうが大切に決まっている。
しかも、良馬と同じ短距離の選手。
いやだ。
むかむかする。
良馬の唇が、僕と同じ名前を呼ぶ。その後輩の名前。
『シュン』と。


「おい、駿」
開く襖とともにいきなり呼ばれて、びくっと顔を上げると、逆にその反応に驚いたようにお父さんが仰け反った。部屋に入ろうとした足を止めて尋ねる。
「ど、どうした?」
「あ、ううん、考えごと……お父さんこそ、どうしたの?」
夕食が終わったあとのこの時間は、普段のお父さんはさっさと部屋に入って、そしてすぐに寝てしまう。こんな風に、僕の部屋に来ることも殆ど無かった。
「ああ、ちょっと、お前に大切な話があって」
「話?」
「お母さんも、下にいるから来なさい」
「うん」
なんだろう、いつになく真面目な顔のお父さんに、胸がざわつく。

リビングのテーブルには、お母さんも、お祖父ちゃんも座っていた。
「どうしたの?」
僕が尋ねると、お母さんが微笑んだ。
お母さんと僕はよく似ていると言われるけれど、僕はお母さんのほうがずっと綺麗だと思う。こんな風に笑う顔が、僕は大好きだった。
「お母さん?」
「いいから、座れ」
僕の後ろから、お父さんが背中を押して促がした。
「何?」
僕が席についたのを見計らって、お父さんがいきなり切り出した。
「駿、俺は、今年で騎手を引退する」
「えっ?」

それ以上、言葉が、でなかった。

「前々から、出ていた話なんだ。お前には、隠していたが」
呆然とお母さんと、お祖父ちゃんを見ると、二人とも頷いている。
知らなかったのは、僕だけ?

「そんな……お父さん、まだ……走れるのに」
ゆっくりと呟いたら、お父さんは笑った。
「もちろんだ。まだまだ、お前には負けんよ」
そして、いつものように僕の頭をかき混ぜるように撫でて
「でもな、もう、歳だし」
「お父さん、まだ若いよ。まだ四十五歳じゃないか」
「いや、うちの祖父さん」
「お前にジイさんと呼ばれるのはなぁ」
お祖父ちゃんが嫌そうな顔をした。
「え?それじゃあ、お父さんひょっとして」
「うん?」
「調教師になるの?」
「そりゃ、そのために引退するんだよ。まあ、俺なら競馬解説者でも、人気がでるだろうがな」
「あなた、ふざけないで」
「まったく、昇の口の達者さは、解説者の方が向いとるかもしれんの」
「ちょっと、父さん。せっかく後を継いでやろうって息子に、それはないんじゃないか」
「誰も、頼んどらん」
「お義父(とう)さま……」
お母さんが、二人をたしなめるように微笑むと、僕を見て言った。
「駿は、初めて聞いてびっくりしているんですから、ちゃんと話をしてあげてください」
「あ、ああ」
「そうだな」
そしてお父さんが語った内容は、僕の家なら当然というか、予想できた事だった。
お父さんが調教師免許をとって、この橘厩舎を継ぐ。
主戦騎手のお父さんが引退した後は、僕がここの主戦騎手になる。
もちろん、橘厩舎にはいい馬がいるから、フリーでも乗ってくれる騎手はたくさんいるけれど、それでも僕の責任が重くなったのは、間違いない。
「僕に……」
務まるだろうかとうつむくと、お父さんの大きな手が僕の背中を叩いた。
「そんな、辛気臭い顔をするな、最年少GTジョッキーが」
「お父さん」
「お前が大丈夫だと思ったから、俺も思い切って引退できるんだ」
「お父さん……」
「暮れの有馬が、最後の親子対決だな」
「えっ?」

今年最後のGT《有馬記念》で、お父さんは引退する。
お手馬の、昨年の天皇賞馬ロードザロードで。
僕は、このまま行ったらサクシードと一緒に有馬に出る予定だ。
(お父さんと……最後の……)

なんだか、僕の周りが急激に変わっていく。

押し潰されそうな不安に、僕は、またただ一人の顔を思い浮かべる。
(良馬……)
話がしたい。
聞いて欲しい。
そして、言ってほしい。
『大丈夫だよ、駿』
あの、優しい声で……
微笑んで欲しい。
あの、優しい瞳で……




HOME

小説TOP

NEXT