初めて見る顔でした。

初めて知る名前でした。

初めて出会った人でした。



私は旅の人に一夜の食事と寝床を用意する者で、
その人は旅の人でした。
交わした言葉は数少なく、
その人と私が共有した時間と場所は、
互いの一生の中で本当にわずかだったと思うけれど、
私にとって忘れられない人になりました。



あんなに幸せに微笑むことはこれまでなかったこと。

あんなに人の手を、指を、求めることもこれまではなかったこと。



朝が来て、その人は去りました。
その人の知らせを聞くことはもうないでしょうし、
再びこの場所に来ることもきっとないでしょうけれど、
引き止めることはしなかった。



きっと私達は、
ずっと一緒にいない方が、

お互いとてもよく在ることができると思ったから、

なのです。

前へ次へ


行きずりの出会いって、
実際はどうなのかとも思うのですが、
物語の素材としてはとても魅力的です。
錦木の花言葉は「危険な遊び」「あなたの魅力を心に刻む」「あなたの定め」
ということで、こんなのができました。
…危険な遊びって(笑)。

他のお花と花言葉↓

猿捕茨(さるとりいばら)…「不屈の精神」「元気になる」
(たくましいねぇ)

薄(すすき)…「活力」「精力」「心が通じる」「隠退」
(芒とも書くそうです。しかし、元気だか元気じゃないんだかわかんない言葉だな)

紫苑(しおん)…花言葉は10月7日分を参照。


「07年収穫祭」に戻るなかにわに戻る目次に戻る