「やっ、やあ……」
 啓吾はこれからの実験が、とっても怖くなった。
「ほ、ほどいて……あ、あし…下ろしてぇ」
 半ベソで言うと、お兄さんは苦笑いした。
「そんな顔されると、もっと苛めたくなっちゃうなあ」
「いやあ、解いて、解いて」
 いやいやする啓吾の頭を押さえて、お兄さんはチュッと口づけた。
「いい子だから、大人しくして」
「ふ…」
「気持ちいいことしてあげるからね」
 お兄さんは透明な手袋をすると、ガラスのビンを取り出してトロリとした液を指ですくった。
「ひゃっ」
 ペチャリと左の胸の粒に塗りつけられて、啓吾は裏返った声を出した。
「何? これ」
「気持ち良くなるお薬だよ」
 フッとお兄さんが息を吹きかけると、
「んんっ」
 何ともいえない痺れが走って、突起がツンと立ち上がった。
「やあ……っ」
 ムズムズする。
 啓吾は、身体を捩った。
(胸の先っちょが、熱いよぅ)
 潤んだ目でお兄さんを見上げると、お兄さんは興奮に頬を少し赤くして、啓吾の前にひざまずいた。
「こっちは、僕の舌のお薬だ」
 右の突起にむしゃぶりつく。
「やっ、あっ、やあっ」
 ぎゅっと目をつぶって、啓吾がジタバタと抵抗しても、手も足も拘束されていて動かせない。
 お兄さんは、柔らかかった桜色の突起が赤く染まってかたくなるまで、舐めて転がして、甘くかんで、舌で思うままに蹂躙する。胸の先から全身に痺れが走って、初めての感覚に啓吾は怖くなって泣き出した。

「やっ、いや、やめて、お兄ちゃん」

『やめてお兄ちゃん』という台詞が、どんなにこの手の男をそそるか知らない啓吾は、ひたすら無意識に煽り続ける。
「いやあ、お兄ちゃん、助けてぇ」
 自分を嬲っている相手に助けを求めるのも愚かな話だが、啓吾は何が何だかわからなくなっているのだからしょうがない。ポロポロと泣きながらひたすら助けを求める。
「お兄ちゃぁん」
「啓ちゃん」
 荒い吐息を吐きながら、お兄さんは、まだ薬の残っている指を今度は脚の間に忍ばせた。
 後ろの穴を触られて、ビクリと啓吾の身体が痙攣する。
「何?」
 涙をためた幼い啓吾の怯えた瞳に、お兄さんは嗜虐の色をその端正な顔に浮かべた。
「入れるよ」
「痛いっ」
 お兄さんの指が信じられないところに入って来て、啓吾は叫んだ。
「しっ、静かに」
「いやだ、気持ち悪いよ。やめてっ」
 舌足らずな声が訴える。
 お兄さんはほくそえんだまま指を抜く。
 啓吾は一瞬ホッとしたけれど、お兄さんはもう一度瓶から薬をすくって、今度は二本の指で塗りこんだ。
「いやあぁっ」
「大丈夫だよ、すぐに慣れるからね」
 お兄さんは、二本の指をぐにぐにと動かす。
「いやいやっ」
 首を振っても許してくれない。
 そのうちに啓吾のそこは薬のせいもあって、熱くうずき始めた。
「ふっ…あっ…やあ…っ」
「気持ちよくなってきた?」
 お兄さんの指に合わせて、啓吾はむずむずとお尻を動かす。
 けれども、そんなことではもう治まりがつかない。
「あっ、あっ……」
(な、何…これ…っ…)
 お兄さんの指がある点を擦ると、信じられないほど甘い痺れが全身に走る。
「んっ、んん、あ……」
 真っ赤な顔で熱い息を漏らし始めた啓吾に、お兄さんは満足そうに微笑んだ。
「実験を続けないとね」
 さっき取り出したよくわからないものの中から、丸い玉がいくつもつながったものを取り出す。いわゆる大人のおもちゃの一種だと、大人でない啓吾が知る由もない。
 指よりは遥かに大きいその玉を
「じゃあ、いれるね」
 抜いた指の代わりにツプンと押し込むと、蕾はとても素直に飲み込んだ。
「ふ、あっ」
 啓吾が仰け反る。
「もう一つね」
 ゆっくりと玉が入れられるたびに、啓吾の身体は釣り上げられた魚のようにピクピクとはね、そして後孔は熱く爛れていった。
 三つ四つと入れた後、いっぺんに引き抜くと、啓吾は悲鳴をあげた。
 そうしてまた一つ一つ入れていく。入れては出しの繰り返しに、
「い、いやぁ、お兄ちゃん……っ」
 啓吾の子供らしい分身が、すっかり勃ち上がっている。お兄さんは目を細めて
「啓ちゃんも、ちゃんとこんなになるんだね」
 嬉しそうに指先でつまむ。
「あ、あっ」
 子供らしからぬ切ない喘ぎを漏らすと、お兄さんはますます嬉しそうに先端を弄った。

 胸の突起をザラリとした舌で舐め上げられ、後ろの穴には何度もボールの挿入を繰り返され、茎の先っちょは慣れた指先で扱かれて……こんなことは初めての啓吾はあっという間に全身を痙攣させた。
「ああぁぁ……っ」

 愛らしい口から涎を垂らして、放心した啓吾に、
「またダメだよ。これからなんだから」
 お兄さんは、自分のズボンの前をくつろげた。
 怒張した雄は腹にくっつくほど猛っていて、下着から顔をのぞかせている。
「ふ?」
「良い子だね」
 ぐったりした啓吾の戒めを解いて抱き上げると、今度は自分が椅子に座り、そのひざに啓吾を抱いた。
 両手で腰を抱いて浮かせると、
「啓ちゃん、こうやって持ってて」
 自分の雄を啓吾の小さな手に支えさせて、
「んっ」
 ぬっぷりとねじ込んだ。
「あああっ」
 思わず悲鳴をあげたけれども、散々薬と道具で慣らされたそこは、初めてとは思えないようすで大人の大きなモノを飲み込んでいく。
「ふ、ああっ」
「どう、啓ちゃん」
 耳元で、お兄さんが囁く。
「あ、あ、お、お兄、ちゃ……」
 たどたどしい呂律の回らない舌で、
「あっ、変、あっ」
 お兄さんが下から突き上げるたびに、途切れ途切れの言葉を漏らす。

「僕、変…だよ、お、にぃっ…ちゃ…あっ、あっ、あっ」
「いいよ、いいっ」
 お兄さんも、切羽詰った声を出す。
「啓ちゃん、いいっ」
「あ、良い…の?」
「ああっ」
「お兄ちゃ、んっ」
「啓ちゃん」
「ああん」









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