第7回のお題 「学資保険(子ども保険)」
子どもが産まれたら学資保険に入らなきゃ!?一人目の時はおじいちゃんが加入してくれたけど
二人目、三人目も同じように入った方がいいのかしら?でもうちもそんな余裕もないし・・・。
そもそも、学資保険ってどんなものなの??積立貯蓄とどう違うの??
・・・今回は、当PLAZAのファイナンシャル・プランナーが学資保険についてご説明します。
学資保険と積み立て貯蓄の違い
「学資保険って、15年とか18年満期で満期金が出るやつでしょ?なら積み立て貯蓄でも
おんなじじゃない?」・・・いえいえ、学資保険はあくまでも「保険」ですから、
契約者に万が一の事があった場合、以降の保険料支払いが免除され、なおかつ
満期金が受け取れるのです。積立貯蓄では、積立ててあった分しか戻ってこないので
安心度が違いますね。(^_^)もちろん、満期まで親子ともに元気に過ごせた場合は、払い込んだ
保険料の総額より多い金額の満期金が戻ってきます。(利率は加入時に決まっています)
しかし、では学資保険の方がお得か?というと、必ずしもそうでもないのです。
「育英年金付き学資保険」って何?
育英年金とは、学資保険加入中に契約者に万が一の事があった場合、満期までの
残り期間中、育英費用として年金が受け取れるというものです。
これは死亡保障ですから、当然保険料がかかります。
なので、「育英年金付き学資保険」に加入すると、払い込んだ保険料の総額よりも
満期金の方が少なくなるケースがほとんどです。ここをよ〜く覚えていてくださいね。
将来の学資の足しに、と思って加入していると、あれ?ということになりかねませんよ!
お祝い金も出るし、お得そうだけど?
いったいどれぐらいお得なのか、満期までに払い込む保険料を計算して、
満期金+お祝い金総額と比べてみましょう。保険料の総額は、月払いなら
「保険料×12(ヶ月)×満期までの年数」で計算できます。
育英年金とお祝い金がセットになっている保険は、その分保険料も高くなっていることに
気づかれたでしょうか。育英年金は、学資保険という保険にくっついているオプションなのです。
お祝い金も、保険会社から無償で「もらえる」ものではありません。その分はちゃんと
保険料に上乗せされているんです。保険会社によっても違いますが、これらオプションが
つかない純粋な学資保険というのも存在します。
いちど、それぞれのオプションをつけた場合と外した場合の、保険料総額と戻ってくる金額を
比較してみるとわかりやすいですよ!
子どもができたら加入するべきものなの?
学資保険というのは、あくまで育英費用をカバーする保険です。こどもの人数分加入して
あるからと安心している方、肝心の「一家の稼ぎ頭」の保険は大丈夫ですか??
一家の稼ぎ頭の保険が十分じゃなかったりすると、万が一の事が起きた場合に、
学資保険も生活費の足しにまわすことになってしまいます。
「進学!?冗談じゃないわよ、お父さんの保険なんて葬式代で終わっちゃったのよ!
お母さんも働いているんだから、あんたも働いてくれないとこれからどうやって生活するのよ!」
なんてこどもに言う羽目になったら大変です。
そんなことにならないように加入したはずの学資保険だというのに・・・。これじゃ本末転倒です。
学資保険は、稼ぎ頭の保険がしっかりしていてはじめて機能する保険とも言えます。
子どもが産まれたら、学資保険の前にまずは保護者の保険を見直してくださいね。
保護者の必要とする保険金額は、こどもが産まれた時点が最高のピークとなり、
以降成長にしたがって徐々に減っていくものです。3人目のこどもが産まれたばかりの家庭と、
もうすぐ就職するこどもしかいない家庭では、万一の時の必要金額がまるで違いますよね?
持ち家の家庭と賃貸の家庭でもだいぶ違ってきます。
常にその時々の必要金額に見合った保険に加入しておくのがベストです!
こどもの医療保険とか賠償保険とかついてるんでしょ?
まず賠償保険ですが、現段階では、賠償保険を扱っている生保会社はありません。
ですから学資保険に賠償保険をつけることは、今の段階ではできないのです。
そして医療保険ですが、学資保険につけるとすると特約という形で
主契約に添えられることになります。特約というのは主契約が存在していることが大前提です。
つまり、契約者に万一の事があって、大元の学資保険の保険金が支払われた後は
特約も消滅するということです。
たとえば、交通事故にあい、父親は死亡、こどもは一命を取りとめたという場合、
保険金をもらった時点でその保険は終了してしまいますから、こどもの医療特約が
ついていたとしても、そこで一緒に終わってしまうのです。
こどもが無傷でいられたら、その後医療保険に入り直すのも簡単かもしれないですが
後遺症などが残ったら、あらためて加入するのは難しいです・・・。
医療保険、賠償保険は、単体で扱っているところがありますので、そちらを利用するのも
一つの手だと思います。
いかがでしたか?仕組みがお分かりいただけましたでしょうか。こどもの育英費用というのは
大切だし、準備しておくべきものだと思いますが、どうやって準備するかが肝心です。
今、学資保険に加入しようとすると、たいていは「育英年金つき学資保険」をすすめられます。
しかし、オプションはオプション。車で言えば、カーナビ付きの車のようなものですから、
カーナビが必要な人はそのまま買えばいいですが、要らない人はしっかり外してもらいましょう!
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