「これ」
自分のポケットから取り出したチョコレートの包みを、海堂は自分で開いた。
「海堂?」
手を差し出していた高遠が首をかしげると、海堂はその目の前でチョコレートを口に含んだ。
そのまま、高遠の首に腕を廻して口づける。
「んっ」
海堂の身体を受け止めて、高遠はその場に座り込んだ。
海堂は高遠の膝に乗り上げ、そのまま足を跨いでしがみ付く。
「ん、だめ、だよ」
高遠が唇を離そうとしても、海堂の唇はしつこく追いかけて来て、舌の先が歯をくすぐる。
チョコレートの甘い香が二人を包んだ。
「んんっ」
海堂の舌が高遠の舌に絡みつく。

(甘い……)

チョコレートは苦手だったはずの高遠だが、その甘さにうっとりした。
深い口づけを繰り返しながら、海堂の腰が自分の腰にすり寄せられると、制服のズボンの中のものが痛いほど反応した。
「だ、だめだろ……ここじゃ」
高遠は、最後の理性で唇を離して言った。
うっとりと自分を見上げる海堂の唇の端から、チョコレート混じりの唾液が零れてひどくいかがわしい。
親指でそれをきゅっとぬぐって、ぎゅっと頭を抱きしめる。
「……高遠?」
胸に顔を押し付けられたまま、海堂が呟くと
「しっ」
高遠は、耳元で囁いた。
「誰か来ると、まずいから」
「まずい?」
「落ち着くまで、待ってくれ」
海堂が視線を落とすと、高遠のそれは制服のズボンの上からでもわかるほど形を変えていた。
海堂は嬉しくなって手を伸ばした。
「わっ、やっ、やめろ」
高遠は身を捩る。
「今触ると、ヤバイって」
「抜いてやるよ」
「抜くって、わ、海堂っ」
海堂はカチャカチャとベルトを外すと、高遠の脚の間に蹲って、大きく立ち上がったそれを口に咥えた。
「ばっ、か……何、すっ」
高遠は海堂の髪を掴んで引き剥がそうとしたが、海堂はそれを許さず、舌を使って責めたてた。
「ばっ…出るっ、かいど、っ」
高遠の声がうわずった。
「いいぜ、口ん中出して」
モゴモゴと応える海堂の口の中に、我慢できずに高遠は自身を放ってしまった。

「………………」

高遠はぐったりと仰向けになって、海堂を見上げた。
海堂は満足そうに口許をぬぐって、そして天使の微笑で言った。
「チョコレート味だった」
「……嘘つけ」








ご挨拶