トランシーバの使い方
1.トランシーバの特性
  トランシーバは、不特定多数の相手と交互に通信するシステムです。
  従って、通信相手を特定する携帯電話とは、使い方がだいぶ違ってきます。
@会話は交互に行う
  トランシーバでの通信は、送信ボタンを押している間だけ話す側になり、それ以外は聞く側になります。
  携帯電話のように話しながら、相手の話を聞くことはできません。
A会話の相手は不特定多数
  トランシーバは、相手を特定しない、放送局のようなものです。
  トランシーバを持っていれば、送信している内容は誰でも聞けますが、送信している方は、
話の内容を相手が聞いているのかいないのか、相手からの応答がないとわかりません。
  上記の特性を考えて、トランシーバを使っての通信は、以下の点について留意する必要があります。
(1) 自分が誰で、誰と話すのかを言う(名乗りをあげる)
  実際に何台かのトランシーバを使ってやってみるとわかりますが、これをやらないと誰と話をしているのか
まったくわかりません。
(2) 事前に他の誰かがチャンネルを使っていないかを確認する。
  トランシーバで使う電波は何種類か用意されていますが(これをチャンネルと呼ぶ)、基本的には誰が使って
もいいことになっています。誰が使ってもいいので、使う前には、他の誰かが使っていないことを確認して、
自分たちがチャンネルを占有することを宣言します。
2.トランシーバを使った通信の手順
2.1 事前のチェック(チャンネルの空きを確認)
  トランシーバを使うにあたっては、先ず同じ周波数(チャンネルといいます)を他の誰かが使っていない事を
確認します。チャンネルの確認は、以下の様に行います。
(送信ボタンを押して)「チャンネルチェック、チャンネルチェック。どなたかこのチャンネルをお使いでしょうか?」
  1回だけでは、聞き落としている場合もありますので、3〜4回呼びかけてみます。
誰からも応答がなければ、そのチャンネルは空いていますので、自分たちが使う宣言をします。
「こちら、野沢カップ運営局。ただいまから、○時○分までこのチャンネルを使います。
各局、よろしくお願いします。」
  応答があった場合は、残念ながらそのチャンネルは使われていますので、謝ってから他のチャンネルを
探します。
  トランシーバの使用が終わったときは、終わった旨を放送します。
「こちら、野沢カップ運営局、このチャンネルはこれをもちまして、オープンになります。
各局、ありがとうございました。」
2.2 通信するとき
(1) 話すときは、送信ボタンを押して話します
    送信ボタンを放すと受信状態になります
(2) 話すときは、必ず以下のことを言います
・自分の名
・通話したい相手の名
  自分の名と相手の名を言って、相手から応答があってから用件を話します
最初に自分の名を言うのは、不特定多数に対して、注意を引くためです。(耳をかたむけてもらう)
いきなりよびかけられると、相手が聞き落とす可能性があるので、最初に自分の方を向いてもらうわけです。
  以下に、簡単な連絡の例を示します。
  自分 相手
1 こちら本部、こちら本部。
A地点、応答せよ
(受信)
2 (受信) こちらA地点、本部どうぞ
これで、本部とA地点のつながりができたことになります。
3 A地点、選手の通過状況を報告して
ください。どうぞ
(受信)
4 (受信) こちらA地点、15選手中、10名通
過しました。どうぞ
5 本部了解。以上 (受信)→通信終了
また、上記のやりとりでは、以下の特徴があります。
・自分が話し終わって、相手からの応答を求めるときには「どうぞ」
・一連の連絡の終わりには「以上」
  と、言います。
3.要点
  トランシーバを使った会話では、下記の(1)〜(4)を押さえておいてください。
(1) 名乗りをあげる
(2) 相手を呼ぶ
(3) 返事が欲しいときには「どうぞ」
(4) 一連の会話を終わるときには、「以上」