| 「痛みを取る」 と言うことについては未だに医師・患者ともに大きな誤解をしていることがあります。 WHOでは「がんの痛みは早期から適切かつ積極的に取るべきもの」としています。もちろん全ての痛みを100%取ることはできませんが、「取れない」「無理」と言われているものの中には取れるものもあります。 以下に『WHOの疼痛治療の目標』と、ありがちな誤解と正しいありかたを示しました。薬の名前や投与量などは患児の個々の状態によって変わりますので、まずは主治医に相談してください。 |
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| 1.痛みに妨げられない夜間の睡眠時間の確保 (夜はよく眠れるかどうかということ) 2.安静時の痛みの消失 (動くと痛いがじっとしていれば痛くない) 3.体動時の痛みの消失 (動いても痛くない) 「1」より痛い時は「1」を目標に、現在「2」であれば「3」を目標にして痛みを取る努力をします。痛みを取る努力はまず痛みの程度や原因を考えた上で必要な手立てを講じます。 |
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| 治療を続けていても、転移や再発などによる痛みはきちんと取るべきもので、「疼痛緩和=ターミナル」ではありません。 貼るタイプのモルヒネ、ステロイド剤、鎮痛剤など状況や状態によって薬はいろいろありますので、まず主治医に相談してください。 「モルヒネを使うのは最後」とか、「痛くなくするなら眠らせる以外にはありません」という主治医がいたら、現在の疼痛治療について不勉強だと言うことです。 |
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| 疼痛治療は主治医がよく考えるのはもちろんですが、場合によっては精神科や麻酔科など病院内での他科との連携や、看護師、臨床心理士、ソーシャルワーカーといった人たちとの連携も必要になってきます。 また病院内だけでは疼痛緩和が充分に出来ない場合、地域のペインクリニックとの連携も必要で、実際こうした連携で疼痛緩和が非常にうまくいった子がいます。 |
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| 「本当に」は本人しか分かりませんが、そういってしまってはどうにもなりません。小さい子の場合、その子がどのくらい痛いのかは一番よく見ている親が一番分かっていると思います。ですから本人がうまく伝えられない場合には、親が代わって医師や看護師に伝えることが必要ですが、親とて24時間見ていられるわけではありません。 そこで痛みの程度をきちんと評価するための工夫が必要です。 その一例として神奈川県立こども医療センターで使用されている『痛みのアセスメントシート』 これは分かりやすく言うと、『痛みの評価表』です。 現在転移などによる痛みだけでなく、造血幹細胞移植後の粘膜障害などの 痛みの評価にも使用されているということです。 看護師や医師がこれに記入することで、その場にいない医師や看護師 などが現在のその子の痛みの程度について情報を共有することが出来ます。 こうした取り組みはまだ行われていないところもありますし、始まったばかりと言ってよいでしょう。 |
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| ウソです。 もちろん子どもでも大人でも痛みに強い人とそうでない人がいますが、「子どもだから」と言うことはありません。けれども今でもそういう誤解をしている医療者もいます。 |
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| 医療用麻薬についての「昔の常識」で、正しくありません。 医療用モルヒネは早めに適切な量を使うことで、結果として使用量が少なくてすむという報告があります。。 |
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| 最初にも書きましたが、正しくありません。 「痛くてもがまんするか眠らせるか、どちらかしかありません。どちらにしますか?」と言われたら、疼痛緩和についてあまり知識が深くないのかもしれません。その場合は、「病院内の麻酔科や地域のペインクリニックと連携を取ってもらえないだろうか」など良い方向に向けた相談を主治医にしてみるのも1つの方法です。 |
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| 疼痛治療を一生懸命やってくれる医師であれば、結果的に痛みがどうしてもうまく取れないことはあっても「痛くても仕方ない」という台詞は言わないでしょう。もちろん全ての痛みが完全に取れるわけではありません。 |
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| 最初にも書きましたが、「疼痛緩和=ターミナル」でないのと同時に「ターミナル=治療か緩和かどちらかを選択」でもありません。「治療はあきらめたくないけれど、そう言うと緩和治療はやってもらえないのではないか?」と思ってしまうかもしれませんが、どちらも「両立すべきもの」です。 |
| (文責:肝芽腫の会) |