ドイツのプログレッシヴ・ロック・グループ「PROF. WOLFFF」。 71 年結成。 ギタリストの Friedrich Glorian 氏によるウェブサイトあり。
| Klaus Peter Schweitzer | additional guitar, piano, lead vocals |
| Romi Schickle | organ |
| Mondo Zech | bass, vocals |
| Michael Sametinger | drums, percussions |
| Fritz Herrmann | guitar, vocals, harmonica |
72 年発表のアルバム「Prof. Wolfff」。
内容は、ヘヴィで叙情的なオルガン・ロック。
ギターとオルガンが絡むハードな展開と、哀愁のオルガン・ソロを主とした作風である。
サウンドは、生々しく重くクラシカル、そして、ちょっぴりサイケデリック。
ややポップな歌メロやリズムから、ビート・グループのイメージも強い。
また、アコースティック・ギター伴奏やコーラスなど、フォーク的な面も見せる。
キーボードは、オルガンの他にエレピやピアノも操り、「瞬間 VANILLA FUDGE」や「ここだけ THE NICE」も当然の如くあり。
全体に、オルガンのソロに加えて、オルガンとギターのコンビネーションがなかなかよく、さらに、音の古めかしさを越えた曲展開の面白さがある。
つまり、PROCOL HARUM や CRESSIDA、STILL LIFE など VERTIGO のオルガン・ロックの音の肌合いと、70 年代前半の熱い空気を愛するものには、絶対に抗えない魅力がある。
やや濃い目で荒削りだが、ヘヴィにしてポップという魔術が効いてます。
重く手数の多いドラミングも、こういう音にはぴったり。
プロデュースは、ヨナス・ポルスト(IHRE KINDER のマネージャー)。
ヴォーカルはドイツ語。
「Hetzjagd」(9:59)RARE BIRD の「Sympathy」に似た泣きのバラード。
イントロからじっくりクラシカルなオルガンを聴かせ、モノラル風のヴォーカル・パートを経た後に、奔放なインストゥルメンタルへと発展する野心作である。
前半では、哀愁漂うオルガンが、終盤へ向けて熱く煮えたぎり、ギターと激しく呼び合う。
そして、熱いクライマックスを過ぎた後の空しいオルガンの響きが絶品。
リズムも重過ぎず古めかし過ぎず、丁度いい。
傑作でしょう。
「Hans Im Glück」(7:46)ブリティッシュ・ロック直系のブルージーでハードなバラード。
じっくり歌いこむバラード調のメイン・パートが、リズム・テンポの変化とともに、ブギー風の勢いいい演奏になる。
ピアノ、ヘヴィなオルガン、ギターが、それぞれにすばらしい。
クラシカルなアンサンブルを見せつつ、目まぐるしく変化しながら突き進む。
中盤のジャズ・ビートにのったスピーディなオルガン・ソロでは、「ジョン・ロード」も入ってくる。
ギターはシンプルなプレイだが、ヴィブラートを効かせたフレージングがなかなかカッコいい。
「Mißverständnis」(4:05)アコースティック・ギターのリズミカルなストロークと野卑なコーラスによる不可思議なナンバー。
ビート・グループのようなハーモニーにも関わらず、ドコドコいうビートが奇妙にアフロキューバン調である。
リンゴ・スターの「I wanna be your lover, Babe」からボブ・マーレイまで、さまざまな連想をかきたてて止まない。
台所で足踏みしているようなパーカッションが面白い。
中盤は、一転ゆったりした 8 分の 6 拍子へと変化して、悠然たるオルガンが流れるジャジーな演奏になる。
この変わり身が凄い。
アコースティック・ギターのソロもフィーチュアされる。
「Das Zimmer」(4:52)アコ−スティック・ギターのアルペジオ、フルート、ピアノが美しいフォーク風のナンバー。
珍しくハーモニーもきれいだ。
中間部は軽やかなリズムに変化し、スライド・ギターも現れて、カントリー・ソウル調。
続いて、ビートポップ風のマイナーなコーラスを経て、サビが復活。
最後は、またもフォーク・ソングへ。
英国プログレッシヴ・フォークを思わせる変化に富む作品だ。
「Weh'Uns」(9:48)冒頭からシャフル・ビートで重々しく突っ走るハードロック。
オルガンはバッキング主体で、ギターがフィーチュアされる。
クラシカルなハードロックということで、どうしても DEEP PURPLE が連想される。
やはりハードなサウンドとコーラス・ハーモニーのユルさ、円やかさのコントラストがおもしろい。
「Hetzjagd」(3:17)ラジオ・エディット。
(001673-2 / SB 045)