イギリスのネオ・プログレッシヴ・ロック・グループ「PENDRAGON」。
78 年ニック・バレットを中心に結成。
84 年アルバム・デビュー。
作品は 2005 年現在オリジナル・アルバム七枚、ライヴニ枚、さらにミニ CD や未発表曲集など。
2009 年、3 年ぶりの新作「Pure」発表。
CAMEL のアンディ・ラティマーをアイドルとするニック・バレットのギターとヴォーカルをフィーチュアしたメロディアス・シンフォニック・ロック。
独立レーベル TOFF RECORD を設立、自ら演奏したい曲をつくってゆくという力強いスタンスでポンプ・ロック・ムーブメント以後も確たる位置をキープする。
近作「Pure」ではギター・ロックの王道の風格も。
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Clive Nolan | keyboards |
| Peter Gee | bass |
| Fudge Smith | drums |
2005 年発表の作品「Believe」。
切実で濃密、ロマンティックな作風を徹底して洗い直したような、厳粛かつアーシーな空気感の作品となる。
ニック・バレットらしいメロディやフレーズが現れるとストリングスのざわめきとともに一気に感傷が沸騰しそうになるのだが、本作では、そう簡単にはいつもの係り結びに落ちつかない。
アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド風の南部的な埃っぽさや土着の呪術性にぞくっとさせられたり、あまりに厳かな響きに言葉を失ってしまうところがある。
無常という言葉を思い出す頃には、埃っぽい風に巻かれてすっかり口も心も乾ききっている。
その一方で、多少の摩擦があってもためらわず豪快に突っ込んでゆく、開き直ったようなパワーも感じられる。
全体にゴツい音なのだが、ステレオタイプなプログレ・メタルのようなヘヴィさはない。
まず常に歌があるし、その上、エキゾチックな意匠が非常に印象的に散りばめられていて、手作り感がある。
そして、曲の決めどころでは、バレット節というべき明快なメロディが主役となって風を切るように走ってゆく。
やはりこの歌、メロディが、少しひねくれながらも現れて、そこを核にして演奏が高まってゆくところに一番自然なエモーションを感じ取ることができる。
むせび泣くギターもみごとだが、曲をリードしているのはかき鳴らされるアコースティック・ギターである。
このアコースティック・ギターを使う歌ものの表現は、どうしても PINK FLOYD をイメージさせるのだが、まあもはやそういうこともどうでもいいことなんだろう。
これだけの年月を経てしまえば、すでにこのグループの味ということになる。
朗々と歌い上げるのは元々得意技だが、ギターをかき鳴らしてつぶやく歌にも風格と、なんというか、出来の悪い大人特有の無闇な迫力がある。
そうだ、ここにある歌は、尾羽打ち枯らしてもなお立ち上がろうとする不器用な親父の歌なのだ。
今までのような泣きのメロドラマティック・ロックを堪能するには不向きだが、バレットがロックのカッコよさをちゃんと分かっていることが確認できる名盤である。
デヴィッド・ボウイやルー・リードのような孤高のアーティストと同じ雰囲気を感じます。
プロデュースは、ニック・バレットとカール・グルーム。
「Believe」
「No Place For The Innocent」
「Wisdom Of Solomon」
「The Wishing Well」
「Learning Curve」
「The Edge Of The World」
(PEND13CD)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Nigel Harris | drums |
| Rik Carter | keyboards |
| Pete Gee | bass |
85 年のフル・アルバム第一作「The Jewel」。
メロディアスなテーマに加えて、曲構成の妙も発揮した作品。
ただし、MARILLION の後を追うような、ややハードなサウンドやシングル・ヒット狙いの作風は、現在のメロディ重視のロマンティック路線とはかなり異なる。
メリハリはあるものの、いまだ心の眼を醒ますようなきらめきは感じられない。
もっとも、ポンプ・ロックの作品という意味では、なかなかの力作だ。
この作品を最後に、キーボーディスト、ドラムスが、それぞれクライヴ・ノーラン、ファッジ・スミスの不動のメンバーへ交代する。
プロデュースはグループとロビン・プライア。
「Higher Circles」(3:29)爽やかさとキラキラとした輝きに満ちたチャート・ポップス。
軽快なポップ・ナンバーだ。
リズムのアクセントも、今となっては懐かしいこの時代の音である。
メインのリフは、ちょっと恥ずかしくなるような若々しさである。
ギターもシンセサイザーも、クリアーな音で元気よく前進する。
いかにも 80 年代ハード・ポップ。
明解な音と単純極まる内容。
「The Pleasure Of Hope」(3:42)
華麗なシンセサイザーがリードする作品。
スピード感とサビに漂う、えもいわれぬ哀感。
サビを追いかける 3 連のオブリガートが、ややフュージョン風か。
シンセサイザーのプレイは、装飾音がいやみにならないセンスのよいものだ。
間奏のギターもいいのだが、やはり、ヴォーカルを支えて軽やかに走るシンセサイザーが魅力である。
英国風の情趣が感じられる佳曲。
「Leviathan」(6:12)シンセサイザーのリフとメロディアスなギターがリードするスピーディでドラマチックな作品。
走り気味のテンポと、なめらかなギターのプレイがよくバランスしており、必要以上のせわしなさがない。
要所要所でテンポを落とし歌い込んだり、華麗なシンセサイザーのプレイを聴かせたり、はたまたエモーショナルなギターを奏でたり、アクセントのつけ方も巧みである。
IQ と同じく、中期 GENESIS 風のスピーディな作品を真似ているようだが、こちらの方が演奏に安定感がある。
バレットのヴォーカルがいいせいもあるだろう。
声/唱法、ともに若さが溌剌としている。
一気に聴かせる曲だ。
「Alaska」(8:38)
「1.At Home With The Earth」
物憂げに歌うシンセサイザーとギターのアルペジオによるファンタジックな演奏が続く。
哀愁あふれるヴォーカルは、サビで大いに歌い上げる。
悠然とした演奏、そして冷気と光を孕むシンセサイザーの広がり。
分厚い音の表層を、シンセサイザーのメロディがきらきらとながれてゆく。
ベースの音色やシンセサイザーのソロには、若干フュージョン・ミュージックの影響もありそうだ。
眩しいようなきらめきと重厚さのある幻想曲。
「2.Snowfall」一転してスピーディな疾走を見せる作品。
かろやかなギター・プレイと迫力あるアンサンブルがたたみかけるように迫る。
やはりテクニカル・フュージョン風のプレイである。
この辺も CAMEL の影響があるのだろうか。
「Circus」(6:32)ヴォーカルをフィーチュアしたポンプ・ロック。
シンセサイザーの華麗なソロとよく歌うギターのコンビネーションは、ラティマー/バーデンスを思わせる。
ハケットを意識し過ぎのソロは、たしかにご愛嬌なのだが、「ポンプ」と陰口を叩かれる一因でもある。
ただし、GENESIS 風のインストゥルメンタルながらも、演奏が安定しているため聴き苦しくはない。
スローなパートのおり込みかたも効果的だ。
バレットのストレートなヴォーカルも、全体にフレッシュな雰囲気をもたらしている。
終盤、ハードなギター・リフで堂々と劇的に進む。
シンフォニックな響きが甘さを中和していい感じだ。
「On Divineo」(6:49)オープニングからエモーショナルなギターが朗々と歌い上げるメロディアス・ロック。
ハケット風のベンディングを見せ、シンセサイザーと呼応しながら歌うギター。
前半は美麗なる演奏が続く。
ヴォーカル・パートはすっかり AOR。
オブリガートもたゆとうようなギターである。
そして、2 コーラス目からは、お約束の 8 分の 7 拍子アンサンブル。
食傷気味である。
8 分の 6 拍子に変化した後は、透明感のある美しい演奏だ。
シンセサイザーのソロはここでも流麗である。
終盤もギターがリードし、ドラマチックなリフでたたみかける。
ややこじんまりしているが、メロディアスなギターを堪能できる美麗ロック。
「The Black Knight」(9:55)スロー・テンポでの歌い込みと力強いインストを活かしたバラード長編。
ギターのアルペジオとともに、透き通るシンセサイザーが高らかに歌う。
歌メロは、ワンパターンなバレット節。
エモーショナルである。
ギターのオブリガートが特徴的だ。
一転、ヘヴィなギターが高鳴る。
力強いヴォーカルを経て、軽快なリフで走り出す。
伴奏のピアノは、シンセサイザーと比べると、かなり素人くさい。
決めのリフの連発が、チャート・ポップス風の安っぽい印象を与える。
行進曲風のスクエアな 8 ビートは、場面転換としてもおもしろい。
ギター、シンセサイザーとつながってテーマをリードし、緊張も高まってゆく。
クライマックス後は、アルペジオが情熱のヴォーカルを取り巻くスロー・パートの再現。
ドラマチックな構成をもつシンフォニック巨編である。
「Fly High Fall Far」(4:55)ボーナス・トラック。
「Victims Of Life」(6:53)ボーナス・トラック。
典型的なポンプ・ロック。
GENESIS 風のギター・プレイとキーボード・オーケストレーション。
若さによるのか、時代の要請か、極端な「甘み」と「アクセスしやすさ」。
それでも、さまざまな曲を巧みに書き分け、GENESIS クローンにとどまらないギター、ヴォーカルで個性を発揮するバレットの才気には拍手を送りたい。
初めは同じように聴こえる作品も、聴き続けるに連れ、工夫されたアレンジによる深みとプログレらしい曲構成を持っていることに気がつくはずだ。
そうすると、情感の垂流しのように思えたヴォーカルやギター・ソロにも、私小説的な真剣さが感じられるようになる。
いまだ売れ線狙い、ポンプのベールにおおわれているが、個性的なサウンドは確立されている。
(PEND 2 CD)
| Nick Barrett | Vocals guitars |
| Pete Gee | bass |
| Fudge Smith | drums |
| Clive Nolan | keyboards |
| guest: | |
|---|---|
| Julian Siegal | Saxophne |
ライヴ・アルバムを経て、88 年に発表された「Kowtow」。
四作目にしてセカンド・フルアルバムである、新メンバーでのスタジオ第一作でもある。
今回も、ストーリー性ある歌詞を情感たっぷりに歌い上げるヴォーカルと泣きのギターが前面に出ている。
そして、シンプルなリズムによるメインストリーム・ポップ色が強い。
「The Jewel」のようなスピード感やハードネスさは姿をひそめ、ヴォーカル主体のメローなサウンドを目指しているようだ。
ドラムスは、残念ながら、やや実力不足である。
80 年代ロックの特徴である軽薄さを時代の重荷として割り引いたとしても、いまだ過渡的なサウンドである。
よく歌うギターに対してキーボードがうっすらとした背景音に徹しているのも特徴的だ。
全体の音色への配慮を重視する現代的なキーボーディストのようだ。
やはり、バレットのヴォーカル、ギターあってのグループだろう。
プロデュースはグループ。
「Kow Tow」は、日本語の「叩頭」のことらしい。
「Saved By You」(3:58)前作 1 曲目と酷似する、軽快なリフがドライヴするチャート・ポップス。
「The Mask」(4:01)シンプルなドラムとチープなデジタル・シンセサイザーに唖然となるが、鼻っ柱の強さとメランコリーがない交ぜになった英国の若者の表情がよく出ている。"ポンプ" の典型といってもいいだろう。
「Time For A Change」(3:56)同上。ディスコ風。
「I Walk The Rope」(4:47)バレットらしいあまやかなバラード。ゲストのサックスをフィーチュア。
「2 AM」(4:14)本曲でもサックスをフィーチュア。AOR。
「Total Recall」(7:00)再び AOR 調のバラード。
音に真剣味が感じられないシンセサイザーに比べ、ピアノのプレイは端正なみごとなものだ。
抑制したオープニングからフュージョン風のギターとともに官能的な厚みをつけてゆく。
リズミカルなパートが軽くならず説得力をもつ。
メロディアス・ロックの佳作。
「The Haunting」(10:40)前曲をさらに大仰に、劇的にしたバラード。
これだけ火を噴くような情念の迸りを見せるにもかかわらず、ドラムに重みがないため、効果は半減。
後半、ギターとシンセサイザーが煽りあいながら昂揚してゆく。
「Solid Heart」(4:20)力強いヴォーカル・ナンバー。
初めからクライマックスのようなエネルギーに満ちている。
重厚なシンセサイザー・オーケストレーション。
「Kowtow」(8:56)軽やかなシンセサイザーのリフで進む終曲。
リフはやや中華風かもしれない。
シンセサイザーの謎めいた表情やビートなど、どこかで聴いた音という印象がぬぐえない。
(PEND 1 CD)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Fudge Smith | drums |
| Clive Nolan | keyboards |
| Pete Gee | bass |
コンピレーション・アルバムを経て、91 年に発表された「The World」。
六作目にして、「Kowtow」以来 3 年ぶりのサード・フルアルバムである。
作品はツアー中に書きためられたらしく、それぞれクレジットに作曲時の滞在していた都市の名前が入っている。
内容は、キーボードが描くゆったり広がる背景を貫いて、ナチュラル・サスティンの効いたギターが歌い上げるスーパー・メロディアス・ロック。
切なく歌うギターは、いつしか世界を熱い思いで満たしてゆく。
繊細でロマンティックな情感にあふれた、新生 PENDRAGON の傑作である。
イギリス人の心象風景ともいえる陰鬱な灰色の雨空が、次第に明るさを増し、光とともに鮮やかな虹がかかってゆく、そんなイメージのサウンドだ。
ポンプ・ロックという表現には、自嘲気味でネガティヴなニュアンスがある。
「華麗なロック」というのは、たとえばこの作品のような音楽には、ズバリいい得て妙ではあるのだが。
プロデュースはトニー・タヴァナー。
「Back In The Spotlight」(7:39)
スペイシーなストリングス系シンセサイザーをバックに、クランチなギターとメロディアスなヴォーカルが前面に出る元気いっぱいの作品。
歌メロは上ずり気味ながらもキャッチーであり、ギター・プレイは手作り感覚にあふれ、どこまでも若々しい。
微笑みとともに心を軽くしてくれる演奏だ。
そして、後半のギター・ソロやリフは堂々たるものであり、まさにバレット氏の独壇場。
ドラマチックながらも軽やかでメロディアスなところに好感がもてる。
若々しく生きのいいヴォーカル表現も GOOD。
「The Voyager」(12:15)
メランコリックな音に満ちたシンフォニック・バラード。
竪琴を思わせる丹念なアルペジオに象徴されるように、繊細でソフトなタッチが活かされた演奏である。
スチール、アコースティック、スライド、エレクトリックと多彩なギター・プレイを見せてくれる。
特に、むせび泣くようなエレキギターが印象的だ。
キーボードは、うっすらと降りしきる驟雨のようなバッキングに加えて、きらきらとした音によるオブリガートやソロをタイミングよく入れてくる。
ロマンティックなピアノもいい。
ただし、繰り返しが冗長に感じられることがあるのが難点。
中盤のハーモニカのような音もキーボードなのだろうか。
ともあれ、ギターとキーボードを呼応させつつ、ロマンを綴ってゆく作風である。
サビの歌メロや、沈んだ調子から始まって表情を明るく変化させる進行は、確かにうまい。
甘ったるい語り口に、雨を見つめるような真剣な切なさが浮かび上がってくる。
エンディングは、再び、ギターが思いの丈を延々と描いてゆく。
「Shane」(4:25)
エモーショナルな泣きのバラード。
おそらく有名なハリウッド西部劇のヒーローのことを歌っているのだろう。
重厚ともいえるキーボード・オーケストレーションから飛び込むメイン・ヴォーカル・パートは、ひたすら切ないメロディがリードする。
ギターは、意外にヘヴィな音で、パワー・コードを轟かせている。
オルガンを思わせる空ろなシンセサイザーがおもしろい。
中間部のギター・ソロは、なめらかな音程の変化など、スティーヴ・ハケット調である。
歌こそ力が入っているが、全体のイメージは、ソフト・フォーカスの写真か雨ににじむ風景のように、全てが柔らかくボンヤリと霞んでいる。
「Prayer」(5:21)
ピアノ伴奏によるおだやかな弾き語りから、ぐんぐんと力強く高まってゆく AOR、もしくはスタンダードのようなバラード。
表情を大きく変化させるヴォーカル、マーチング・スネアなど、PINK FLOYD を思わせるシアトリカルな演出もある。
中盤では、メロディアスなギターと朗々たるヴォーカルが真骨頂を発揮。
キーボードやギターが要所要所で深くヘヴィなアクセントをつけているために、フランク・シナトラになりそうでならない。
歌メロ/歌唱は、ややポップス・クリシェ風ながらも、堂々たるものだ。
天才的といえるだろう。
組曲「Queen Of Hearts」(21:46)中期 GENESIS を思わせる三部構成の大作。
ロマンティックな曲調に巧みな器楽が織り込まれた力作だ。
(1)Queen Of Hearts
優雅なピアノ、アコースティック・ギターがヴォーカルを守り立てる、ストーリー仕立ての歌もの。
ギター・ソロは、ここでもふんわりとなめらかなハケット調である。
ヴォーカルは、多彩な表情を見せて、曲をリードする。
ベタベタと訴えかけるだけではない、落ちついた歌いこみがいい。
ヴォーカルを引き継ぐのは、メロディアスなギター。
(2)...A Man Could Die Out Here
弾けるリズムで走るドライヴ感ある作品。
バラード調が続いたため、新鮮な味わいだ。
シンセサイザーが多彩なプレイを見せる。
じっくりと序奏で力をためて、一気に走り出すカタルシス。
組曲のクライマックス。
小気味いいコード・カッティング。
うねるような演奏にもかかわらず、ヴォーカルは意外に憂鬱だ。
中盤で再び立ち止まり、切ないヴォーカルをホイッスル・シンセサイザーとハケット・ギターが支える。
そして演奏は走り出し、華麗なシンセサイザー・ソロへ。
ヴォーカルにも力が入る。
ストリングス・シンセサイザーの厳かな響きが最終曲を呼び出す。
(3)The Last Waltz
リラックスした、ポップな最終章。
いわゆる「ニューミュージック」的である。
サビのリズミカルな「Do you remember, do you recall」のメロディは、作品を締めくくって有無をいわさぬ説得力を持つ。
このメロディは、全作品中でも屈指のものだろう。
明るくてちょっぴり涙も誘う、理想的なエンディングである。
「And We'll Go Hunting Deer」(7:14)
重厚なストリングスとピアノが導く大団円。
おだやかにして陰影に富むテーマと、内省的なヴォーカルの表情がいい。
初めは暗いのだが、どんどんと表情を変えて、やがて、翼をゆっくりと広げるようにシンフォニックに盛り上がる。
そして、その高まりのなかにすら、繊細な翳りを織り込んでいる。
なんとも微妙なニュアンスがある。
英国ロックの伝統を感じさせる名曲だ。
タイトルは CARAVAN の名曲を思わせますが、偶然でしょうか。
美しい音色と耳になじむメロディをフル回転させる、メロディアス・ロックの真骨頂。
どこを切っても、耳に優しいメロディとファンタジックなサウンドにあふれかえる。
こういう作品は、いかに雰囲気に酔い、感情移入できるかで、すべてが決まりそうだ。
もしも酔えないとすると、どれもが同じに聴こえるのは必至である。
CAMEL や GENESISにも、甘美でメロディアスな面があったのは確かだが、ここまで同じような特性の曲ばかりではなかったと思う。
優美な表層に対して、いつ噴き出すかわからない強く不安定なエネルギーも奥底にうごめいていた気がする。
ここのサウンドは、70 年代の音からそういった攻撃性と若気の至りのエネルギーを抜き取って、様式を整えたものなのかもしれない。
もっとも、それは思惑というよりは、ニック・バレットの嗜好がすなおに出た結果というべきだろう。
5 年前の「The Jewel」と比べても、はるかにソフトな音である。
そして、この音こそが、PENDRAGON のものであることを宣言しているのが、本作なのだ。
この音楽は、バレットの思いの丈をギターとヴォーカルに込めてシンセサイザーでお化粧して送り出す、いわば、演奏者とリスナーの個人的なコミュニケーションをまず確立するタイプのものである。
共感が大きなファクターである。
演奏者間の音楽的なやりとりをまとめあげ、絶妙の呼吸やスリリングな瞬間の火花や、時に荒っぽく突き放すような表現を「(自分にはない)カッコよさ」としてリスナーに体感させるのではなく、「わたし」から「あなた」への「やさしい気持ち」を伝えることを目指した音楽なのだ。
したがって、この音は、メッセージと共感をのせる媒体としての機能性が強調されている。
ある意味、これは、究極のスタイルである。
なぜなら、どんなプレイヤーも、伝えたいことがあってこその音楽であるはずだから。
リスナーを表現の技巧でもって感動させるよりも、まず、自分が感動した結果のヴァイブレーションをリスナーに伝えることによって真のコミュニケーションと感動がある、という話は大筋では正しい。
「カッコいい」が主になって真剣なメッセージ性が希薄になってしまった音楽も確かにあるので、その反動なのかもしれない。
ただし、この音が「粋」でないのも確かである。
愚直であろうとなんであろうと、すなおなメッセージを心を込めて送り出す、というやり方は、それが見え透いているとかえって嫌味である。
大胆なたとえだが、四畳半フォークをすなおに喜べない感覚もあるのではないだろうか。
そして、「カッコいい」を失ったロックというのも、ちょっと悲しいような気がする。
(GRIFFIN 55421-4931-2)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Fudge Smith | drums |
| Clive Nolan | keyboards |
| Pete Gee | bass |
92 年発表の七作目、ライヴ・アルバム「The Very Very Bootleg Live In Lille France 1992」。
「Kowtow」から 2 曲、「The World」から 2 曲そしてオープニングは「The R(B)est Of PENDRAGON」収録のインスト・ナンバーの計 5 曲で構成される。
フランス、リールでのライヴからのダイレクト・カット。(曲が終わると Thank you ! ではなく、Merci Beaucoup ! といっている)
音質、演奏ともに申し分なく(ベース・パート含め、低音がやや弱いのが唯一難点)、エンディングでのメンバー紹介など、ライヴならではの面白さもある。
歌いながらギターを弾くバレット、複数のキーボードを軽やかに弾きこなすノーランの腕前に、改めて感心。
メロディアスに訴えかけながらもきちんとロックしている、キャリアのあるグループのライヴは一味違います。
「Excalibur」(6:16)「The R(B)est Of PENDRAGON」収録。
JADIS ばりのギターとシンプルながらキレのいいキーボードの織り成す小気味のいいインストゥルメンタル。
「Total Recall」(6:37)「Kowtow」収録。当たり前だが、ギターを弾きながらもきちんと歌えるところがみごと。
「Queen Of Hearts」(21:34)「The World」収録の名曲。コーラスは少しヘロヘロだが、エンディングはやはり感動的。ハーモニカはベーシスト?
「Ane We'll Go Hunting Deer」(7:36)「The World」収録。
「Solid Heart」(9:58)「Kowtow」収録。
(MOB1CD)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Fudge Smith | drums |
| Clive Nolan | keyboards |
| Pete Gee | bass |
94 年発表の「The Window Of Life」。
八作目にして四枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム。
その内容は、キャッチーなメロディと英国らしいロマンチシズムが理想的な結合を見せた最高のメロディアス・ロック。
ギターはほとばしる感情をそのまま写しとったようにパッショネートであり、キーボードは神秘にあふれるステージを提供し、ヴォーカルは若々しく思いを歌い上げる。
間違いなくこの時点での最高傑作である。
衒いなく歌い上げるギターは、あたかも、グループの進む方向が明らかになった喜びにあふれているかのようだ。
そして、気恥ずかしいくらいセンチメンタルなメロディの奥底には、英国風のユーモアや巧みな陰影がある。
気がつけば口ずさんでしまう魔力も、この深い味わいにあるのだ。
一旦なじんでしまうと、このメロディが実にいい。
すごいのは、全ての曲にこれぞという決めの旋律があるところ。
正にメロディック・ロックの面目躍如である。
そして、そのメロディを際立たせる緩急自在の曲展開が、またみごとだ。
歌い込み、力強く走り、再びじっくりと歌い込み、やがて悠然と広がってゆく。
PINK FLOYD や GENESIS に倣いながらも、ズシッと手応えのあるプレイを効果的に配してアクセントをつけている。
決して甘ったるいばかりじゃない、まだまだロックしているぞ。
雄大なシンセサイザー、切々と語りかけるアコースティック・ピアノ、迸るオルガン、そして夜空に虹を描いてゆくような魔法のギターが彩なすロマンにあふれた作風であり、また、心に残るメロディを巧みに織り交ぜてじっくりと聴かせる語り口も巧みである。
厳粛なオープニングから、次第にロマンティックな世界が拓けてくる「The Wall Of Babylon」でぐっと惹きこまれると、次曲「Ghosts」では、ピアノが彩る甘くせつないバラードがシンフォニックに高まるのに息を呑み、「Breaking The Spell」では、沈痛なギターの涙におぼれ、さらに、14 分余りにわたる「The Last Man On Earth」で、少年の日の思い出のようなエモーショナルなメロディに、我を忘れて酔いしれることができる。
前作の延長でありながら、繊細かつ雄渾な筆致が冴える大傑作。
ポンプ嫌いの方は、思い切りヘコんだときに聴いてみましょう。
きっと癒されるはず。
プロデュースはカール・グルーム、ニック・バレット、ギャビン・グリーンウェイ。
「The Wall Of Babylon」(10:44)重厚な「Crazy Diamond」風の序章から「Watcher Of The Skies」を経てメロディアスなドラマへと進む大傑作。
ヴォーカルが入ってようやく 80 年代を経たことが分かる。
長調と短調の転調のタイミングが絶妙である。
サビはあきれるほどキャッチーなのだが、流れがいいために品がなくならない。
「Ghosts」(7:58)
ピアノ、アコースティック・ギター伴奏による弾き語り風のバラードと躍動感ある演奏を絡めた作品。
ここでもあまりにロリーポップな展開部に驚くが、陰陽の切り換えが巧みなので違和感なく流れに乗ってゆける。
全編にわたってギターが語り続ける。
後半は一気に高潮して JADIS を思わせる展開へ。
「Breaking The Spell」(9:12)
祈りのようなヴォーカルとブルージーなギターが印象的なバラード。
無常感や憂鬱さをギターが突き破る演出など、芸風が IQ と共通していることが分かる。
ギターのスタイルはデイヴ・ギルモア、アンディ・ラティマー直系である。
後半は、シャフル・ビートを得た PINK FLOYD 風のインストゥルメンタル。
ギター・ソロのリードでやや重苦しくも力強い前進を見せる。
重厚さの中にちらちらとひらめく甘さ(やはり転調による効果である)がいい。
「The Last Man On Earth」(14:40)
センチメンタルきわまるメロディでドラマを綴る二部構成の大傑作。
第一部「Skylight」。
とにかく、最初から最後まで、ありとあらゆるところで、胸を打つメロディがあふれている。
歌は当然として、ギターのオブリガート、シンセサイザーのフレーズ、すべてが口ずさんで味わいのあるメロディである。
透明感あふれるキーボード・プレイも印象的だ。
前半のギター・ソロは高らかに天駆ける。
オーボエのようなシンセサイザーのブリッジを経て、弾き語りと PINK「The Wall」FLOYD に倣うハーモニーで幻想味を強めてゆく。
第二部「Paradise Road」。
激情を叩きつけるビートとともに一気呵成に走り出す。
第一部の旋律も、回想のように、形を変えて散りばめられる。
間奏部、ハーモニカやバンジョーなどカントリー風の演出がおもしろい。
ヴォーカルを中心としたストレートな演奏だが、さまざまに小技を効かせているので退屈しない。
厳かな呼びかけ、そして第一部の主題をじっくりとふりかえる。
「Nostradamus(Stargazing)」(6:19)
サビのコード・ストロークがカッコいい。
「Am I Really Losing You ?」(4:47)
間奏は切なさに身悶えるかのようなギター・リフレイン。
「The Third World In U.K.」(7:15)ボーナス・トラック。
「Sister Bluebird」(7:47)ボーナス・トラック。
(PCCY-00653)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Fudge Smith | drums, percussion |
| Clive Nolan | keyboards, backing vocals |
| Pete Gee | bass, bass pedal, keyboards, guitar, backing vocals |
95 年発表の「Utrecht ...... The Final Frontier」。
94 年 4 月と 5 月に行われた「The Window Of Life」欧州ツアーを収録したライヴ・アルバム。
オランダ、ユトレヒトは、PENDRAGON が 85 年に MARILLION のサポート・アクトとして欧州大陸で初めてライヴを行った場所であり、今回のツアーではその記念すべき場所へ最高のパフォーマンスをひっさげて凱旋できた旨が、興奮気味のコメントで綴られている。
改めて「The Window Of Life」に盛り込まれた楽曲の良さに気づかせてくれるライヴ作品である。
スタジオ盤と比べるとクライヴ・ノーラン氏のキーボードが活躍していることがよりはっきりと分かる。
「Kowtow」同名アルバムより。
「Breaking The Spell」「The Window Of Life」より。
「The Mask」「Kowtow」より。ロンドン・ポンプ本道らしい佳曲。
「The Last Man On Earth」「The Window Of Life」より。
「Am I Really Losing You ?」「The Window Of Life」より。
「The Voyager」「The World」より。冒頭のエレキ・ギターはピート、アコースティック・ギターとヴォーカルがバレットでしょうか。
「Nostradamus」「The Window Of Life」より。
(MOB3CD)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Fudge Smith | drums |
| Clive Nolan | keyboards |
| Pete Gee | bass |
| guest: | |
|---|---|
| Tracy Hitchings | backing vocals |
| Tina Riley | backing vocals |
| Anthony Plowman | backing vocals |
| Gwen Ross | backing vocals |
| Simon Clew | backing vocals |
96 年発表の「The Masquerade Overture」。
九作目にして五枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム。
今回は、象徴的な仮面舞踏会をテーマに、ファンタジックなサウンドによるメロディアス・ロックを繰り広げる。
物語は、荘厳なシンセサイザーと混声合唱による幻想的な舞台に、スリリングかつエモーショナルに描き出される。
前作でのメロディアスな親しみやすさから一歩前進し、劇的なアレンジによって、クラシカルな重厚さとオーケストラルな広がりが感じられる作風になった。
それでも、心の襞に分け入るような優美な旋律に出会えるところは、さすがというべきだろう。
大人の重い口を開かせ、ふと気づけば少年のように歌を口ずさませるメロディ・ラインは、もはや魔術的である。
この上、ほのかなユーモアや健康的なシニシズムが感じられる瞬間があれば、まさに英国ロックとして免許皆伝だ。
ジャケットにある仮面の男と音楽家の対峙は、おそらく、悪の象徴と美と歓喜の象徴の衝突なのだろう。
しかし、よく見れば、仮面の下の顔は音楽家のものではないだろうか。
これは、「影との戦い」?
それとも、本当のファンタジーは自らの中に善悪それぞれを見出し、ユーモアと希望でもって人生を乗り切ってゆく瞬間に初めて生まれるのだ、という暗喩だろうか。
多彩なキーボード・オーケストレーションも、これまでで最高のできばえだろう。
プロデュースはカール・グルーム、ニック・バレット。
「The Masquerade Overture」(3:02)
ストリングス系キーボード群、混声コーラスらによる荘重なオープニング。
「As Goog As Gold」(7:15)
泣きのメロディと躍動する演奏が一体となった名作。
天駆けるギターと多彩なシンセサイザーが変拍子のアンサンブルをドライヴする、ネオ・プログレ定番というべき内容である。
後半、脚韻を踏むサビからのリズミカルでオプティミスティックなノリは、「The World」以降確定した、正統 PENDRAGON 路線である。
ぐっと引いてピアノがささやきオーボエが朗々と歌うなど、緩急自在で涙腺を刺激する。
「Paintbox」(8:36)
もはや PENDRAGON 節というべき愛らしくも泣かせる歌メロが冴えるシンフォニックなバラード。
後半でハモりを見せる B メロこそが、真骨頂である。
コンプレッサを効かせたメランコリックなオブリガートやブルーズ・フィーリングでいっぱいのソロなど、ギターは CAMEL の近作に通じる入魂のプレイ。
これだけ衒いなくアルペジオで迫られると観念せざるを得ない。
「The Pursuit Of Excellence」(2:36)バレットの希望に満ちた朗唱が冴え渡る小品。
「Gardian Of My Soul」(12:39)
風を切って疾走するギター、キーボードに胸が熱くなるシンフォニック・ロック大作。
エモーショナルなメロディに力強さが加わった、終盤の盛り上がりがカッコいい。
ヴォーカルのリードを支えて、出るところでは出るキーボードが、本作の主役のようだ。
リズムもいつになく派手である。
ベースの存在がもう少し活かされると、さらにプログレっぽいカッコよさが高まったかもしれない。
「The Shadow」(9:54)
エモーショナルなバラード。
メロディに流される分やや AOR 風になってしまうような気がする。
「Masters Of Illusion」(12:50)
PENDRAGON の作風の集大成のようなオムニバス風の大作。
愛らしく躍動する歌唱からシリアスな表情の演出まで、ヴォーカリストとしての華も感じさせる。
終盤、ヴォカリーズとともに突き進むギターは、ほとんど長調のデイヴ・ギルモアである。
以下 3 曲は日本盤のボーナス・トラック。
「Schizo」(6:59)
「King Of The Castle(The Shadow Part.2)」(4:45)
「A Million Miles Away」(3:17)
(PCCY-00903)
| Nick Barrett | guitars, vocals |
| Clive Nolan | keyboards |
| Peter Gee | bass |
| Fudge Smith | drums |
2001 年発表、第十作にして六枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム「Not Of This World」。
5 年ぶりの作品は、ハードさとストレートな展開が却って内省的で繊細な世界を描き出す、奥深い傑作。
ギターやドラム、ヴォーカルの音響処理がやや金属的ながらも、全体としては、重厚かつ荘厳なシンフォニック・サウンドである。
もちろん、今回もロマンティックかつトラジックなメロディ・ラインは、ヴォーカルにギターに全開である。
華美なサウンドにもかかわらず、悲劇性と無常感が、全体を透明なヴェールでおおっているようなイメージだ。
そして、あまりに豊麗なる哀しみに息苦しくなるのと同時に、荒々しいギターの音に、再び立ち上がり勇躍飛翔しようとする意気込みが感じられて胸が熱くなる。
切実ながらもよどみない音の流れと、うつむいた姿勢から真っ直ぐ未来を見すえるようにポジティヴに顔をもたげてゆく演奏は、今回もすばらしい。
そして、お涙頂戴風のメロディにばかり頼らない、より直截的に力強く訴えかける語り口にも凄みがある。
スキャットによるバッキング・ヴォーカルのせいで PINK FLOYD に聴こえてしまうところもあるのだが、それに気がつく前に、ロックとしてのパワーと熱いリリシズムに驚かされる。
3、4、5曲目は、素直なプログレ好きも顔を出し、典型的ともいえるブリティッシュ・ロックを突きつけてくれる。
これには、リスナーは破顔せざるをえない。
3 曲目は、ポンプ・ロック・モード全開の作品。それでも、鮮やかなギター・プレイにはドキドキさせられる。
反面キーボードは、あまりにプログレ・クリシェにこだわりすぎかもしれない。
ストリングス系の音でバックを固めるのはうまいだけに残念だ。
THE FLOWER KINGS の名曲と通じるところも。
4 曲目の終盤のインストゥルメンタルなど、メロディアスながらも、今までにはなかった硬派なドライヴ感をもつように思う。
また、演奏面では、風格のあるギターはいうに及ばず、ドラムスが進境著しい。
その一方、ライトなフュージョン風のベースやアコースティック・ギターのプレイは、やや典型にまとまりすぎかもしれない。
また、キーボードのプレイには 1 曲目のピアノのような息を呑むような瞬間とともに、少しマンネリ気味に感じられるところもある。
それでも、オーソドックスを貫くという意味では、なかなかの健闘だ。
総体としては IQ や MARILLION とともに英国ロックの王道をゆく気風がある。
ファンは全く裏切られず、そして、新たなファンも生まれそうな内容だ。
メロディアスにして、大人の、深みのある情趣を描き出せている傑作といえるでしょう。
SAS のバラードみたいなところも多いんですけどね。
ところで JADIS も IQ もそうなのですが、私には、本作の一部も TEARS FOR FEARS に聴こえてしまいます。
おそらく 80 年代の英国ロックの音に対する耳の精度が異常に悪いのでしょう。
「If I Were The Wind(And You Were The Rain)」(9:24)
「The Dance Of The Seven Veils」(11:39)
「Not Of This World」(16:23)
「A Man Of Nomadic Angel」(11:43)
「World's End」(17:59)
「Paint Box」(3:25)ボーナス・トラック。アコースティック・ヴァージョン。
「King Of The Castle」(4:45)ボーナス・トラック。アコースティック・ヴァージョン。
「The New World」(2:23)ボーナス・トラック。
(PCCY-01502)